スピーカーの音圧解析

スピーカーの音圧解析

JMAGを用いた、スピーカーの音圧解析の事例です。
入力信号により、ボイスコイルが振動し、その振動が振動板から空気に伝わることで、私たちはスピーカーの出力する音を聞くことができます。
この事例では、ボイスコイル加振力(ローレンツ力)を入力信号周波数によらず一定とする、という条件の下で、音圧の周波数特性を評価しています。そのため、正弦波電流を入力信号源としています。

ボイスコイルの加震力を評価するため、電磁力に関係する部品のみを用いた、過渡応答磁場解析をおこないます。入力信号周波数ごとに、解析します。

ヨーク、磁石は加振力によって、ほとんど変位しないと考えられるため、この事例では、それら部品を除いた解析モデルを用いています。 まず、固有値解析を行い、固有周波数を調べます。
続いて、固有値解析結果および磁場解析結果(加振力の情報)を用いて、入力信号の周波数ごとに、振動解析(速度評価)を実施します。速度評価と同時に、その速度情報から音圧を計算します。 この一連の解析をJMAGだけでおこなうことができます。

解析結果

入力信号周波数100Hz、音圧評価点半径0.5mにおける、音圧レベルコンター図

左図に入力信号周波数100 Hzにおける、音圧レベルコンターを示します。

スピーカー正面(図中矢印)における音圧レベルの周波数特性は右のグラフのようになります。
固有値解析の結果と合わせて、スピーカーの設計に役立てることができます。
また、電磁力を加振源とする製品(モーターなど)の騒音評価にも応用できます。

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