OpenFOAMをインストールする

OpenFOAMをインストールする

OpenFOAMをインストールする

※OpenFOAM:世界中の有志によって開発されたオープンソースCFD(数値流体力学)ソフトウェア。オープンソースLinux同様、GNU General Public Licenseに準拠したフリーソフトで、ユーザーはOpenFOAM財団から無料ダウンロードして使用・改変・商利用できる。ドキュメントは未整備。





流体などの連続体の挙動を解析するOpenFOAMは、商用ソフトと同レベルの機能を備えていながらライセンス費用が不要な上、ソースが公開されていて自由に開発が行える、とても魅力的な数値計算ソフトです。OpenFOAMを導入して業務に合わせたカスタマイズをおこなう事で、計算業務効率を劇的に向上させることができます。反面、OpenFOAMはインストールの段階で躓くことが多いという問題が指摘されています。

OpenFOAMインストールの実際

OpenFOAMはLinux環境下での使用を前提とした設計になっています。ただ、Linuxと言っても、UbuntuやRed Hat Enterprise Linux、CentOS、openSUSEなど、さまざまなディストリビューション(配布形態)があります。ディストリビューションごとに必要な操作は異なっており、正しくインストールするには個別の対処が必要になります。ちなみに、Ubuntuは公式パッケージが用意されていて、インストールは比較的容易です。

OpenFOAMのインストールには実行ファイルの構築工程が含まれていて、CMakeやGCCなどのコンパイラが必要になります。また、OpenFOAMのバージョンとディストリビューションの組み合わせでインストールに必要な環境は異なります。OpenFOAM財団の公式サイトに公開されているドキュメントやスクリプトと呼ばれるLinuxのコマンド文を丁寧に調べ、事前にインストール環境を整えておく必要があります。

なお、OpenFOAM にはGUIがありません。インストーラーを実行し、GUI画面の指示にしたがって操作すればインストールが完了するというものではなく、公式サイトに公開されている手順にしたがってコマンドを入力してインストールを行います。途中でエラーが発生した場合は、エラー内容を解読し、それぞれの問題に対処してゆきます。

お勧めはDEXCS

とりあえずOpenFOAMを試したいという方には、DEXCSをお勧めします。WindowsマシンにUbuntuの仮想環境を構築してOpenFOAMを実行するという方法です。DEXCSさえ入れてしまえば、OpenFOAMの実行環境が丸ごと構築されるため、各プログラムの役割などを考えずに済みます。
最近では、Windows10上でLinuxを実行できるシステム(WSL)が開発されており、WindowsマシンでもOpenFOAMを利用できるようになっています。



関連記事/関連ページ

OpenFOAM財団の公式サイト
DEXCSダウンロードサイト