Mat. Curve Modeller:遅れて来たもう一つの材料データ作成ツール – 2

Mat. Curve Modeller:遅れて来たもう一つの材料データ作成ツール – 2

Mat. Curve Modeller:
遅れて来たもう一つの材料データ作成ツール - 2

最適化ツールの機能の向上と相まって、非線形材料データの作成方法、検証方法は多くの研究者、企業からの提案があり、商品化もされています。弊社でも、独自の視点を形にした材料データ作成ソフトMat. Curve Modellerをリリースします。
 今回はMat. Curve Modeller のフィッティング機能によって、得られる利点を紹介します。

Mat. Curve Modeller のフィッティング機能

 Mat. Curve Modeller には試験結果から「応力-ひずみ関係」(以下、SSカーブ)を出力するフィッティング機能が搭載されています。図1に示すように、スムージング処理や利用できないデータの除去などを施さず、試験結果を正しいと信じて得られたSSカーブはCAE計算を不安定にする恐れがあります[1]。それを回避するため、良質なSSカーブを作成する手段がMat. Curve Modeller のフィッティング機能です。

 

 

フィッティング機能で利用可能なカーブモデルは2種類

 Mat. Curve Modeller のフィッティング機能では、現在、次の2種類のカーブモデルが搭載されています。

  1. RDSGZ (Re-defined DSGZ) モデル[3]
  2. BFNC (Bézier FuNCtion) モデル[4]

 前者のRDSGZモデルは樹脂材料モデル DSGZ [2] を弊社で改良したモデルです。後者は弊社オリジナルモデルです。いずれもBézier曲線がベースになっており、試験結果を柔軟にフィッティングすることができます。

 RDSGZモデルが最も有効な場面はポリカーボネート系(PC, PC-ABSなど)の引張試験結果からSSカーブを作成するときです。DSGZやRDSGZモデルで表現される軟化曲線はポリカーボネート系のネッキング挙動をよく再現します。ABS系やPP系などの材料データ作成にも適用可能です。図2にPC材への適用例を示します。

 

 BFNCモデルはABS系やPP系などに有効なSSカーブモデルです。シンプルなモデルであるため、ゴム材料やフォーム材などにも適用できると思われ、今後、検討する予定です。図3にPC材(圧縮試験結果)への適用例を示します。

     

まとめ

 Mat. Curve Modeller のフィッティング機能について紹介しました。 2種類のカーブモデルが利用でき、良質なSSカーブを作成し、安定した解析結果が得られる例を示しました。




関連ページ/参考文献


 RDSGZモデルが最も有効な場面はポリカーボネート系(PC, PC-ABSなど)の引張試験結果からSSカーブを作成するときです。DSGZやRDSGZモデルで表現される軟化曲線はポリカーボネート系のネッキング挙動をよく再現します。ABS系やPP系などの材料データ作成にも適用可能です。図2にPC材への適用例を示します。


[1]Y. DUAN, A. SAIGAL, R. GREIF , M. A. ZIMMERMAN, “A Uniform Phenomenological Constitutive Model for Glassy and Semicrystalline Polymers,” POLYMER ENGINEERING AND SCIENCE, p. 1322, 2001.

[2]竹越、” 非線形材料データ作成方法の検討”、日本機械学会 M&M2019 講演論文集.

[3]竹越、”ベジエ曲線を利用した非線形材料データ作成方法の検討”、日本機械学会 M&M2018 講演論文集.