Case

解析事例

AI StudioによるLS-DYNAキーワード情報検索システムの構築例

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解説

近年、社内に蓄積された膨大なナレッジを効率的に活用する仕組みとして、ベクトル検索システムが注目されています。これは単なる文字列の一致検索ではなく、入力内容と情報との「意味的な関連性」に基づいて検索を行える点が特徴です。これにより、ユーザーは自然なキーワードや文章を入力するだけで、関連する情報を効率的に探し出すことが可能となります。

本事例では、Altair AI Hub と Altair AI Studio(以下AI Studio, 旧Rapid Miner)を活用し、ローコードで柔軟に構築可能なベクトル検索システムを紹介します。AI Studioで作成したプロセスを利用することで、専門的なプログラミングスキルを持たなくてもシステム開発が可能になり、社内データベースの活用を大幅に加速させることができます。

具体例として、LS-DYNAのキーワードを入力し、社内に蓄積されたキーワードファイルや技術資料を参照し、参考設定を提示する検索システムを構築しました。これにより、CAE解析の現場で必要となる高度なナレッジを即座に検索でき、解析業務の効率化と品質向上に寄与します。

 

検索システム概要

 下図にベクトル検索システムの概要を示します。検索UIにLS-DYNAのキーワードを入力すると、社内データベースに蓄積されたLS-DYNA入力ファイル(.key)と技術資料から関連情報を抽出します。抽出した情報をユーザーインターフェース(UI)に表示することで、過去の業務におけるキーワード設定を参照したり、関連する技術資料の該当ページを確認することが可能です。 

  • 検索システム概要_rev-1
    検索システム概要

 

AI Studioプロセス

 下図にAI Studioのプロセス線図を示します。AI Studioでは、各種機能ブロックを接続することでシステムを構築できる点が特徴であり、ローコードで柔軟な開発が可能です。図左上の inp から、ユーザーがUIに入力したLS-DYNAのキーワード(図中①)をEmbedding(自然言語のベクトル化手法)によりベクトル化します(図中②)。このベクトルを用いて、キーワードに関連する情報を.keyファイルおよび技術資料から検索・抽出します(図中③)。図下部には情報抽出のプロセスを示しており、.keyファイル(図中⑤)と技術資料(図中⑥)から得られた情報を統合し、次のブロックへと渡します。最後に、抽出した情報を見やすい形に成形してUIに渡します。(図中④)。 

  • AI-Studioプロセス_2
    AI Studio プロセス

 

AI Hubとの連携

 今回の検索システムは、AI StudioとAI Hubを連携させて構築しています。AI Hubは、プロセスの運用やチーム開発を支援するプラットフォームです。AI Studioで作成したプロセスをAI Hubにアップロードすることで、社内ユーザーはそのプロセスをAI Hub上で一元的に管理・運用できるようになります。アップロードされたプロセスは、自動でバージョン管理され、誰が・いつ更新したかを追跡可能です。さらに、プロセスはAPIとして公開できるため、他のシステムとの連携も容易になります。たとえば、GradioなどのフリーのUIアプリケーションとAPIを連携させることで、社内ユーザーはブラウザ経由で本システムを簡単に利用できます。 

  • AI-Hub連携_3
    AI Hubとの連携

 構築したシステムにはブラウザ経由でアクセスできます。以下はそのデモ画面です。例として、LS-DYNAのキーワード CONTACT_AUTOMATIC_SURFACE_TO_SURFACE_IDCONTROL_HOURGLASS を検索しています。検索結果として、データベースに登録されているキーワードが表示され、過去に使用したパラメータを確認できます。さらに、キーワードに関連する技術資料も併せて参照することが可能です。 

 

まとめ

  • Altair AI StudioとAI Hubを活用することで、ローコードで柔軟かつ効率的にシステム構築が可能です。
  • 検索対象を工夫・拡張することで、より幅広い業務への適用が期待されます。


  

 

 

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