自動車のウィンドウアンテナ

自動車のウィンドウアンテナ

概要

自動車のリアウィンドウに取り付けられたウィンドウアンテナの解析事例を紹介します。ウィンドウアンテナはラジオ/テレビ放送の受信などの用途で広く利用されています。ガラス表面にプリント線などでパターン化されるため突起がなく、自動車の風切り音低減やデザイン性向上に効果があります。

ウィンドウアンテナのモデル

図1は、自動車のリアウィンドウに取り付けられたウィンドウアンテナのモデルです。ウィンドウはガラス層と箔層で構成し、ワイヤ状のウィンドウアンテナをウィンドウ層に埋め込んでいます。

ウィンドウアンテナの詳細設定

図2に示した画面で、ウィンドウアンテナの詳細を設定します。 左の画面において、3層からなる層状の誘電体を定義します。右の画面において、その誘電体をウィンドウに設定し、さらにウィンドウアンテナの埋め込み位置を設定します。

● 解析結果

このモデルをMoMソルバーで解析した結果を示します。

インピーダンス

図3:ウィンドウアンテナの入力インピーダンス

放射パターン

図4:周波数90MHzの放射パターン

表面の電流分布

図5:周波数90MHzにおける自動車表面の電流分布

まとめ

アンテナは、自動車の後部車体と一体化したモデルとしました。また、ウィンドウガラスの層構成を詳細に設定しました。算出したアンテナの入力インピーダンスと放射パターン、車体表面の電流分布を確認できます。

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