1. 概要
座面、背面、ヘッドレストが一体型の自動車シート形状について、ウレタン発泡成形の解析事例を示します。
空気抜け(ベント)の位置が不適切な場合、空気がトラップされ、ボイドが発生する原因となります(図2)。
本事例では、図1に示すように、ベントのパターンを2種類作成し 、ボイド発生位置を比較した結果を紹介します。


2. モデル説明
- 非圧縮性流体
- 気液二相流(ウレタン樹脂と空気)
- VOF法を使用します
- 熱解析は行いません
- 図3に時刻0秒における初期ウレタン樹脂の配置を示します
- 時間経過とともに、樹脂の密度と粘度が変化します(詳細は図4-1~4-3をご参照ください)
→ 質量保存を満たすため、密度の減少に伴い樹脂体積が膨張し、発泡を模擬します
発泡特性
箱型試験の測定結果からフィッティングパラメータを決定します
3. 解析結果
樹脂の発泡の様子
空気の様子
ボイド位置を調べるため、空気を表示します