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樹脂成形解析を製品設計に活かすために
【セミナーの目的】
プラスチック成形の分野では、樹脂流動解析が広く普及していますが解析結果を製品設計に活かすためには、解析ソフトの操作方法を覚えるだけでは不十分です。材料特性、数値計算手法、解析結果の意味を正しく理解する必要があります。
- 材料特性は、どの様に表現されているか?
- 樹脂の流動解析は、どの様に計算をしているか?
- 樹脂物性の測定法の原理と補正方法は?
- 射出成形CAEの流動から固化までの計算手法は?
本講座では、成形解析を製品設計に生かすために必要な基礎知識、理論、解析ノウハウを、計算式や事例を用いて解説します。またExcelの分析ツール機能を利用し、粘度特性のフィッティング方法について実習形式で解説します。
粘度特性フィッティング(イメージ)
解析事例:射出成形解析
【セミナー概要】
本セミナーは①座学(講義)、②実習で構成されます。
- ①座学(講義):
- 熱可塑性・熱硬化性樹脂を含む多様な樹脂について説明します。レオロジー特性の意味や物性測定時の注意点、流体解析の理論背景、樹脂成形専用解析や熱流体解析を用いた射出成形解析など、樹脂部品の設計者が解析を利用する上で知っておくべき内容を広くカバーしており、樹脂成形の解析ノウハウや注意点を習得いただけます。
- ②実習:
- Excelの"分析ツール"を利用した実習を2種類行います。
実習1:非ニュートン流体の未知パラメータフィッティング
実習2:実測データの誤差補正
1つ目の実習では、粘度計から得られた測定データをもとに、非ニュートン流体の粘度モデル式中の未知パラメータのフィッティングを行います。実習で使用する粘度モデルは、Power Lawや温度依存性を考慮したCarreau、熱硬化性樹脂等、13種類の中から決定いたします。なお、参加者にご提供するExcelファイルには実習で使用しなかった粘度モデルも含まてお渡しするため、お客様の樹脂成形解析業務に役立つ強力なツールとしてご利用いただけます。
2つ目の実習では、各種粘度計で実測したデータの誤差補正を行います。通常、誤差補正では煩雑な手続きが必要となってしまいますが、簡便かつ高精度で補正する方法を具体例を用いて実習します。 この実習を通して、測定機器の理解まで含めた広範囲の技術習得が可能です。
【セミナー対象者】
- これから樹脂成形解析を行う予定がある方
- 初めて樹脂成形解析を担当する事になった方
- 樹脂成形解析を製品設計に活かしたい
- 解析ソフトの操作方法ではなく、理論背景や業務活用方法を知りたい方
【習得できる知識】
- 樹脂のレオロジー特性を表現する構成式の基本的な考え方
- 樹脂の流体計算の基礎
- Excelを利用した材料特性のフィッティング
- 解析結果の評価方法
ご注意:
Excelは、お客様ご自身でご用意ください。(Excel2010以降を推奨)
2024年
- 5月
- 28日(火)
終了
- 8月
- 27日(火)
締切
- 11月
- 26日(火)
受付中
※残席があれば締切後も受け付ける場合がございますので、お電話(TEL:03-5818-6888)または問合せフォームからご相談ください。
※同業他社およびその関係者の方は、事前にご相談ください。
《樹脂流体解析スキルアップセミナー》
- 時 間
- 10:00~17:00
- 参加費
-
\55,000(税込) ※テキスト代含む
支払方法:受講前請求書払
※受付後、請求書をお送りいたしますので、セミナー前日までにお振り込みください。
(別の支払方法をご希望の場合は、お申込みフォームにその旨をご記入ください) - 定 員
- 8名(定員になり次第締切)※お申込み締切は6営業日前です。
- 会議
システム - Teams
※お申込み後、詳細をご案内いたします。
※有線LANの接続環境でご参加ください。
- 受講に関する 注意事項
-
・本セミナーは1台のデバイスで1人1アカウントを利用する個人参加セミナーです。
参加1名につき、1つのお申込みが必要です。・受講登録した人のメールアドレスに受講用URLが送られます。
登録者以外の方が受講される場合は、あらかじめご相談ください。・発行された受講用アカウントを複数のデバイスで使用したり、1台のデバイスを複数名で閲覧される場合は接続デバイス台数分、または閲覧人数分のお申込みが必要です。
アジェンダ
1章 樹脂の概要
1.1 樹脂の種類
1.2 樹脂の成形法
2章 レオロジー特性
2.1 レオロジーの基礎
2.2 粘弾性モデル
2.2.1 応力緩和とクリープ
2.2.2 MaxwellモデルとVoigtモデル
2.2.3 一般化Maxwellモデル
2.2.4 Die Swellへの適用例
2.2.5 構成方程式モデル
・PTT、Larsonモデル他
2.3 粘度モデル
2.3.1 流体の特性と分類
2.3.2 擬塑性流体用モデル:
・指数則モデル、・Crossモデル、・Modified Crosモデル、
・Carreau-Yasudaモデル、・Herschel-Buklelyモデル
2.3.3 温度依存モデル:①アドレードの式*、②WLF式*
2.3.4 その他のモデル:
・ダイタラント流体、・ビンガム流体、・拡張オストワルド流体
2.4 熱硬化性樹脂用モデル
2.4.1 物性値の変化と反応速度、粘度の取り扱い方
2.4.2 Kamalの反応速度モデル
2.4.3 Castro-Macosko粘度モデル
2.5 粘弾性体の積分型流動モデル
2.5.1 伸長流動とは
2.5.2 K-BKZモデルによる一軸伸長粘度の計算
2.6 フィラー配合系の取り扱い
2.6.1 フィラー含有量と粘度の関係
2.6.2 繊維配向について
2.6.3 繊維配向後の計算モデル
3章 Excelによる係数自動最適化実習
3.1 Excelでの最適化ソルバーの種類と原理
3.2 ソルバーアドイン手続き
3.3 最適化の手順
3.4 粘度の実測データでの係数の決定
4章 樹脂特性測定法
4.1 動的粘弾性測定装置
4.1.1 装置の概要
4.1.2 純弾性体と純粘性体の挙動
4.1.3 粘弾性体の挙動
4.1.4 樹脂の周波数依存特性
4.1.5 周波数依存特性から一般化Maxwellモデルへの変換
4.2 せん断粘度の測定法と誤差の補正法
4.2.1 測定方法の比較
4.2.2 キャピラリー押出粘度計と補正方法
4.2.3 コーンプレート型回転粘度計
4.2.4 パラレルプレート型回転粘度計と補正方法
4.3 伸張粘度の測定法
4.4 Excelによる実測データの誤差補正実習
5章 樹脂流動の計算
5.1 質量保存則(連続の式)
5.2 運動量保存則(運動方程式)
5.3 エネルギー保存則(エネルギー方程式)
5.4 非圧縮粘性流体の数値解析と簡略化手法
5.5 流れ方の比較
5.6 簡易計算の方法
6章 射出成形CAE手法
6.1 充填解析手法
6.2 保圧解析手法
6.2.1 PVT特性の比較
6.2.2 状態方程式モデル
・Spencer-Gilmore, 修正Taitの式
6.3 冷却解析手法
6.4 保圧・冷却工程で発生するひずみ
6.5 冷却速度と固化挙動
6.5.1 非晶性樹脂での冷却速度の影響例
6.5.2 結晶性樹脂の結晶化メカニズムと予測手法
6.6 そり、変形解析
6.6.1 当方弾性体としての取り扱い
6.6.2 配向性考慮粘弾性モデル
7章 解析事例
7.1 樹脂成形専用成形解析ソフト
7.1.1 射出成型、押出成形、発泡成形ソフト
7.1.2 ブロー成型ソフト
7.2 解析の注意点と事例紹介
7.2.1 解析実施時の注意点
7.2.2 解析結果による成形品の品質評価
7.2.3 ゴムの充填解析
7.2.4 熱硬化性樹脂のポッティング解析
7.2.5 シートの樹脂発泡成形
7.2.6 粘弾性挙動によるワイゼンベルグ効果
7.2.7 その他の解析事例(DEM)
7.2.8 その他の解析事例(AI)
7.2.9 間接的な評価方法
講 師
株式会社テラバイト 技術顧問
【講師略歴】
■1974年~2010年:(株)日立製作所生産技術研究所にてプラスチック成形加工技術、CAE技術の開発に従事(2010年退社)。
■2010年~2017年:工学院大学大学院非常勤講師。
■2010年~現在:㈱テラバイト技術顧問
- 学位:工学博士
学位論文「半導体封止用エポキシ樹脂の流動解析と金型流路設計に関する研究」(平成3年3月:工学院大学) - 学会活動:一般社団法人プラスチック成形加工学会にて、理事、編集委員、企画委員、年次大会実行委員、論文編集委員を歴任。
- 論文:30報、学会発表:54回、セミナー講師:66回、書籍(共同執筆) :24冊
- 表彰:技術賞2回(プラスチック成形加工学会、日本機械学会)、 論文賞3回(プラスチック成形加工学会、エレクトロニクス実装学会)、発明奨励賞1回(日本発明協会)、学会功労賞1回(プラスチック成形加工学会)
- 専門:プラスチック成形加工とCAE技術
所属学会
(1)一般社団法人 プラスチック成形加工学会
(2)一般社団法人 日本機械学会
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