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解析事例

設計者向けPhysicsAI有効活用事例(L字ブラケット設計)

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設計・開発プロセスにおいて、解析ソフトは欠かせない存在となっています。しかし、ソフトウェアのライセンス維持や解析技術者の育成には大きなコストがかかるため、導入のハードルは依然として高いのが現状です。加えて、解析専門の担当者がいる場合でも、CAD設計者が事前に設計案をスクリーニングしてほしいというニーズが高まっています。こうした背景から、専門知識を必要とせず、CAD形状から直接評価可能なAIベースのサロゲートモデル(代替モデル)への関心が急速に高まっています。

ここでは、Altair PhysicsAIを用いたサロゲートモデルの構築事例をご紹介します。PhysicsAIは、解析ソルバーによる解析結果データを学習してサロゲートモデルを構築するソフトウェアです。サロゲートモデルの精度を高めるには、多数の学習データが必要ですが、今回はAltair Inspire Design Explorerを用いて200個の学習データを自動生成し、PhysicsAIに学習させました。

 

Inspire Design Explorerによる学習データの準備

今回は簡単な例として、以下のL字ブラケットの応力評価を行うAIモデルの構築事例をご紹介します。モデルはInspireで作成しており、端部の面を拘束し、反対側に下方向の荷重を負荷しています。

 

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    応力解析モデル

学習データを自動生成するために、各種断面寸法や押し出し量をパラメータ化しています。Inspire Design Explorerでは、これらのパラメータをユーザーが指定した範囲内で変化させることで、形状を自動生成し、学習データを作成できます。さらに、自動生成された形状には、メッシュサイズや境界条件が自動で設定されるため、ユーザーはそれらを意識することなく利用可能です。 

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    AIモデル構築 寸法のパラメータ化

今回は、Inspire Design Explorerにより200個の形状を自動生成しました。以下に、その一部の形状に対するミーゼス応力解析結果を示します。寸法をパラメータ化することで、学習データのバリエーションを効率的に拡張することが可能です。 

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    AIモデル構築 自動生成形状(一部抜粋)

PhysicsAIによるサロゲートモデル構築

以下に、PhysicsAIによるサロゲートモデル構築のプロセスを示します。Inspire Design Explorerで生成した200個の学習データのうち、160個をPhysicsAIのトレーニングに使用します(図中①)。残りの40個はトレーニングには用いず、PhysicsAIの精度検証に使用します(図中②)。これらの40個はPhysicsAIが学習していない未知のデータであり、実業務においてはこうした未知のデータに対する評価が求められるため、精度の確認は非常に重要です。

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    サロゲートモデル構築プロセス

サロゲートモデルの精度評価

以下に、PhysicsAI(上段)と解析ソルバー(Inspire、下段)による応力コンター図の比較を示します。全体的な応力分布の傾向は一致しており、特に応力が集中する固定側の穴周辺の挙動を的確に捉えています。

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    サロゲートモデルの精度評価(一部抜粋、単位はPa)

検証用の40データにおけるPhysicsAIと解析ソルバーの平均絶対誤差(MAE)は14.5 MPaでした。評価上重要となる材料の降伏応力を200 MPaと仮定した場合、平均で約7%の誤差が生じることになります。一定の誤差は存在するものの、解析ソルバーを使わずに短時間で結果を得られる点を考慮すれば、良好な精度といえるでしょう。 

CADデータからのワンクリック予測

PhysicsAI は「Geometric Deep Learning」に基づき、STEP や Parasolid などの CAD データを読み込むだけで、解析条件の設定なしに、ワンクリック・数秒で応力分布を予測することが可能です。これにより、CAD 設計者自身が手軽に構造の健全性を評価できます。Altair PhysicsAI は、Altair HyperMesh から起動できます。

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    PhysicsAI CAD形状データから予測実行

まとめ

  1. Inspire Design Explorer による寸法パラメータ化で、200件の学習データを自動生成
  2. Altair PhysicsAI を用いてサロゲートモデルを構築・検証
  3. ワンクリック・数秒でCAD形状から応力分布を予測可能

PhysicsAIを活用することで設計フェーズの初期段階から効率的に構造評価が行えます。本手法により、解析人材不足の解消や開発リードタイムの短縮が期待できます。

 

 

 

 

 

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