経産省自動車MBD(モデルベース開発) 車両振動モデルとAnyBodyの連携解析

経産省自動車MBD(モデルベース開発) 車両振動モデルとAnyBodyの連携解析

概要

2017/3/31に、経済産業省が、自動車MBD(モデルベース開発)の標準モデルとガイドラインを公表している。これは、1Dシミュレーションを対象とした、研究会の内容を取りまとめたもので、平成28年10月より、自動車の先行開発・性能評価のプロセスをバーチャルシミュレーション(モデルベース開発(MBD))で行う開発手法の普及に向けて、自動車メーカー・部品メーカーと検討を行ってきたものである。
ウェブ:https://epc.or.jp/fund_dept/sim_foundation/2018model

これは、産産間(自動車メーカーと部品メーカー、部品メーカー間)及び産学間でモデルを流通させMBDを普及させるために、
●モデル間のインターフェースを定義づける「ガイドライン」を公開。
●上記ガイドラインを具現化した、共通基盤としての「車両性能シミュレーションモデル」を公開(MATLAB/Simulink)。
したとされている。

2020年3月に更新が行われ、もともとあった運動性能モデルと新たに熱モデルと車両振動モデルの2つのモデルが追加された。

本事例では車両振動モデルからAnyBodyへ連携した例を紹介する。


Simulinkモデルのシミュレーションからcsvファイルの作成

モデルは車両とモニターの2つから構成されている。

・車両モデルの計算
このモデルはバネマスダンパ系でモデル化されており、力のつり合いとモーメントのつり合いの計算が行われる。路面データを元にタイヤへかかる力を計算し、その力が車体を通じエンジンまたはシートから人へ影響を及ぼす。
このモデルにAnyBodyへ必要となるパラメータをリア側の人体位置は「HM_R_BD_z」、リア側の頭部回転中心から重心への角度は「HM_R_neck_theta」、リア側の人体にかかる力は「ST2HM_R_N」のような変数名として記録されるように付け足した。この変数と時刻と組み合わせてcsvファイルを作成した。


AnyBodyモデルへ

AnyBodyでは、乗員の着座姿勢としてこの位置時刻歴と外部環境としてこの力時刻歴を入力して、解析を行った。ここでは単純に骨盤の位置を変化させる事で人体モデル全体の位置が変化し、頚椎関節はSimulinkモデルの頭部揺れ角度に従う。本モデルではリア側のみをモデル化しているが、同時にフロント側をモデル化する事も可能である。
シートから人体モデルへの力はシートモデル(図の黄色部分)を通して各セグメントへ力が分配される。

Simulinkにて定義されている角度とAnyBodyにて定義されている角度は異なるが以下の図のように同一の傾向で解析が可能である。

(上:Simulink人体頭部の揺れ角度 下:AnyBody胸椎と頭蓋骨間の屈曲角度)


AnyBodyモデルの解析結果

AnyBodyにSimulinkから得た動作条件と外力条件を与え逆動力学解析の結果は以下ようになった。

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