粉体混合解析

粉体混合解析

はじめに

食品製造や製薬の分野では、粉体を回転ドラムで混合する工程がありますが、回転するドラム内部の粉体の様子を詳細に観測、測定することは困難です。しかし、シミュレーションであれば、ドラム内部全体の粒子の分布を確認したり、知りたいデータを取り出すことが可能です。

OpenFOAMのDEM(Discrete Element Method,個別要素法)ソルバーであるicoUncoupledKinematicParcelDyMFoamを使用し、回転ドラムによる粉体の混合解析を行いました。異なる大きさの粒子を混合し、粒子の分布を調査します。

解析概要

パーセルを使用し、実際の粒子よりも大きい粒子で近似計算を行っています。粒子径分布は右図で与えています。

  • ドラムの回転数:12rpm
  • 粒子の密度:1000kg/m3
  • 粒子投入量:40kg

計算結果

粒子は粒子径で色付けされています。爪の部分に小さい粒子がとり残される様子を確認できます。

シミュレーションにより、ドラムの形状や、回転・振動の方法、粒径分布などを変更し、最適な条件を検討することも可能です。

混ざりにくい領域(デッドゾーン)が発生しないかの調査や、スケールアップの検討なども行えます。

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